平成26年10月17日(金) 第242号『過ぎ去った台風と過ぎ去った想い出』

今週は、月曜日に台風が大学の上を通っていきました。

日曜日から続いていた激しい風雨がお昼ごろにやみ、薄暗い空気が残っている本学中央の芝生の庭に一筋差し込んだ光があっという間に拡がり、とても綺麗な緑を映していきました。

 

 

 

見上げた空では、澄み切った青に確かに白い雲がすごいスピードで流れていきます。

嵐の緊張感から解き放たれていく時間です。

 

 

 

ところで、ある日、宮崎大学の卒業生の方から「昔、宮崎大学がそちらにあったころに卒業したのですが、当時の面影ありますか?」とお問合せをいただきました。

ご存知の方が多いとは思いますが宮崎公立大学の敷地には以前、宮崎大学がありました。

筆者のとっくに過ぎし青春の頃の宮崎大学教育学部は、古い木造校舎と生い茂っている大きな木のまぶしい緑が印象的でした。

昔の面影と言えばその大きな木が残っているくらいで、それも薄れた記憶と重ね合わせないと面影にならないくらいです。

 

 

「たぶん、そのころの木が残っているくらいではないでしょうか。楓(かえで)教室とか懐かしいですね。(楓教室は当時教育学部にあった大きな木造の教室でこの地で学んだ宮崎大学卒業生の多くの方々の記憶に残っている教室です。) でも、残念ながら当時の建物は残っていません」とお伝えしました。

そのことがきっかけで他の職員の方から教えてもらったのが、本学の東側駐車場入口の近くにある門柱です。嵐のあとも何事もなかったように静かに佇んでいました。

 

 

 

「宮崎県女子師範学校」の文字があります。

調べてみますと「宮崎県女子師範学校」は、大正15年(1926年)に現在の宮崎公立大学の位置に設置されたようです。

そうすると80年以上、数えきれない多くの方々がいろいろな想いや希望をいだきながら、この地で学び、この地を去っていったことになります。

ひっそりと建つ門柱に「時も人も常に過ぎていくもの」と囁かれたような気がします。

 

以上 学務課コマツがお届けしました。