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学生生活

卒業生活躍ニュース1 「生活相談員、時々映画俳優」佐藤直樹さん

2008年07月23日

主演映画『隠し砦の鉄平君』

本学を2005年に卒業した佐藤直樹さんは、地元の山形県で老人ホームの生活相談員として勤務する一方で、自主製作映画団体「あどりぶシアター」所属のアマチュア俳優として活躍中。アマチュアとはいえ、2006年制作の主演映画『隠し砦の鉄平君』は劇場公開後DVD化され、全国のレンタルショップ(一部地域を除く)に入荷されている。

そんな公私共に活躍中の佐藤さんを取材した。


Q1.俳優を始めたきっかけを教えてください。

小学4年生の頃、5歳離れた兄が親から買ってもらったホームビデオで、私やいとこ達を出演させて撮った学芸会レベルのものがきっかけでした。その後、兄の作品を中心として、シリアスなものから流行の映画のパロディーまで、いわゆる自主制作映画に出演し続け、現在までで総数50本になりました。演技が楽しいというより、完成したものを見たり、見せたりすることのほうが好きです。

私の兄が監督し、私も出演した『銭湯夜曲』という作品が、第1回山形国際ムービーフェスティバルで審査員特別奨励賞を受賞し、製作資金200万円を提供された上で映画を作るという、いわゆるスカラシップ作品『隠し砦の鉄平君』に主演しました。(2006年5月、山形・横浜・渋谷で劇場公開。9月、Gyaoにてネット配信。10月、DVD全国発売。現在、全国でレンタル&発売中)。

最新主演作品『透視せよ!タケオ』

その後、漫画家の古泉智浩さん原作、俳優の津田寛治さんにも出演していただいた『透視せよ! タケオ』に主演しました。


Q2.MMUでの大学生活は佐藤さんにどんな影響を与えましたか。

山形県出身なので、地元から遠すぎることが不安でした。人付き合いが上手なほうではないので、関わった人数はそれほど多くはなかったけれども、良い友達や先生にめぐりあえたと自信を持って言えます。

3年生になり、辻利則先生のネットワーク演習ゼミに所属したのですが、福祉に関する興味を引き出してもらったことと、ネットワーク機器の基本的な操作と活用方法を学ばせていただいたことが、現在役に立っています。IT機器やIT技術を福祉・教育・ボランティアの分野で生かしていくことがゼミのテーマでした。高齢者や視覚障害者、子ども達に対するパソコン講習会なども行いましたが、特に視覚障害者の方の講習会では、会場への安全な誘導、相手の立場に立った上での説明方法など、現在の私の仕事であるデイサービスに通じるものが多くありました。卒業論文は、字幕と副音声をつけた演劇を実際に行い、視覚と聴覚の障害を持った方に実際に鑑賞していただき、それを中心にしてまとめました。


Q3.現在のお仕事に至る経緯を、差し支えなければ教えてください。

卒業後、内定が決まっていた宮崎県内の大手ドラッグストアに正社員として就職しました。人と関わる仕事がしたいと思い就職したものの、パートの人達に指示を出し管理していくことの難しさにぶつかり、少しスランプに陥りました。

そんな折、兄から「劇場映画を作ることになったから、主役をしてほしい。撮影に数週間はかかる。仕事を辞めて山形に戻ってきてくれ」というかなり無茶な連絡がありました。仕事はもちろん、宮崎の人達と離れたくない気持ちもあり、かなり迷いました。

兄の連絡から1ヶ月後、入院していた実家の祖母が他界し、死に目にも立ち会えず、何もできない自分がとても空しく、このままでは親の死に目にも合うことができなくなると思いました。「何もしないで後悔するより、やってから後悔してほしい。」兄の知人の言葉で、宮崎での仕事を辞め山形に戻る決意をしました。

山形に戻った数日後には『隠し砦の鉄平君』の撮影を開始しました。撮影後はハローワークで求職活動をし、4月から現在の勤務先に生活相談員として就職しました。


Q4.「生活相談員」という現在のお仕事について教えてください。

老人ホームの利用者さんを朝お迎えに行き、機能訓練、入浴、昼食、レクリエーション活動などを提供し、夕方にお送りするというのが1日の流れです。生活相談員は、福祉の世界ではいわゆる何でも屋。私の場合は、利用者に関する契約、会議、個別計画書作成、ほかの事業所との連絡、調整、利用者の状態報告、毎日の送迎の計画、昼食の準備(盛り方や配る程度)、利用者への請求、県への介護報酬の請求、その他事務全般です。入社前に大型免許も取得したので、ほぼ毎日マイクロバスの運転も行っております。介護全般は介護士さん達にお任せしているので、人手が足りない時に手伝う程度です。

仕事をするうえで心がけていることは、わからないことを隠さないで聞くこと、利用者さんに自然体で明るく接すること、利用者さんを好きになることです。


Q5.今後の目標を教えてください。

今の仕事を続けていきながら、今まで通り兄や仲間達と映画を作り続けていきたいです。そして、大学の仲間にも観てもらえる機会を増やせるように努力していきます。

また、今年の4月から地元の劇団にも関わりを持ち始めました。演劇という形でも自分の演技を磨いていければと思っております。


Q6.後輩と、これからMMUを志す高校生に一言お願いします。

大それたことは言えませんが、宮崎の人達はみんな温かいので、遠く離れた都道府県からの入学を考えている人も安心してください。私は結局宮崎県での仕事を辞め、実家の山形県に戻るという遠回りをしたわけですが、その遠回りに思える過程の中にも大切なことがたくさんあったと考えています。

大学に入学してから2年間、私は自分のしたいことが見つけられませんでした。そんな時は、「とにかく何に対してでも自発的にアクションを起こそう」と、自分を奮い立たせていました。そして3年生のゼミで福祉という興味にたどりついたわけです。 皆さんも、自分のしたいことや興味があることを、MMUで見つけてください。

 

「自分のしたいこと」を見つけ、自然体で未来へはばたく先輩の後ろ姿。後輩の目にはどう映っただろうか。

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