お知らせ

地域貢献

宮崎公立大学開学25周年記念講演「21世紀型英語教育を模索する‐教師の英語力に裏打ちされる授業づくり‐」を開催しました。

2018年12月28日

12月22日(土)、開学25周年を記念して、宮崎公立大学が宮崎における知の拠点のひとつとして今後も地域に貢献していくため、教育の向上に資する教職員ネットワークの構築の一環として、宮崎県内外の英語教育関係者に広く呼びかけ、講演及びシンポジウムを開催しました。
本学は開学当初からこれまで、250名を上回る小学校・中学校・高等学校の英語教員を輩出してきました。
今回は、そのOB・OGの方々を外部講師としてお招きし、基調講演、シンポジウム及び情報交換・グループ討議という盛りだくさんな3部構成で行われました。


本会は、大会実行委員長である竹野茂教授(専門:オーラル・コミュニケーション)の開会宣言を皮切りに、二見俊一理事長並びに有馬晋作学長の挨拶から始まりました。

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最初のプログラムである基調講演では、「教室のインタラクションに⾒る今⽇的課題︓求められる英語教師の役割とスキルとは︖」と題し、熊本⼤学⼤学院⼈⽂社会科学研究部の⻑嶺寿宣准教授(本学1期生)にご講演いただきました。
講演では、中学校1年生の7月に英語学習に関するモチベーションが一般的に大きく低下するというデータが示され、それを防ぐためには、インタラクティブ(双方向的)な授業を行うことが重要であるとの説明がなされました。
例えば、文法や理論を教えることはもちろん重要ではあるけれど、それだけではなく、その英会話が行われるシチュエーションをイメージさせて学ばせる(例:同じ疑問形の英文でも、語尾を上げるか下げるかで、意味が異なるなど)ことで、生徒に知識が定着しやすくなるとのことでした。
最後に、「文脈の中で教師が英語を使用し、文脈の中で英語を聴き取らせ、文脈の中で推測させる」、つまり、「文脈の中で英語を使わせる」ことが重要であると締めくくっていただきました。

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続くプログラムのシンポジウムでは、「教師の英語力に裏打ちされる授業づくり」をテーマに、本学の麻生雄治教授(専門:英語教育実践学)をコーディネーターとして、同じく本学の卒業生である現職の中学校または高等学校教諭計4名による事例報告が行われました。
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事例報告では、宮崎県⽴宮崎北⾼等学校教諭の菊次淳氏からは、生徒の発信力を高めるための即興型ディベートの有用性等が報告されました。
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次に、宮崎市⽴宮崎東中学校の教諭であり、宮崎県教育研修センターの研究員でもある荒木光司氏からは、デュッセルドルフ日本人学校(ドイツ)での勤務経験を基にした、英語アクティブ・ラーナーの能力的特徴を踏まえた能動的学習の必要性等が報告されました。
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また、宮崎県立宮崎南高等学校教諭の滝井美奈子氏からは、ICEモデル(I:Ideas(考え・基礎知識)、C:Connections(つながり)、E:Extensions(応用・広がり))を基にした、図書館を活用した学習方法等が報告されました。
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最後に、神奈川県立元石川高等学校教諭の高野真依氏からは、Dictogloss、いわゆる文章復元法を用いた授業法等について、報告がなされました。
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最後のプログラム、情報交換・グループ討議では、これまでの講演及びシンポジウムの内容を基に、参加者自身の事例や問題意識の共有等が行われました。

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本講演・シンポジウムは、宮崎における英語教育発展に貢献することを目的の1つとして行われました。また、これを機会に自主的に定期的な研究会や研修等が開催されて連携が深まることを期待するとともに、そういった活動を支援するために今後も今回のような場を設けていく予定です。

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