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学生生活

こゆ財団特別講座『いつか帰ってきたくなる街づくり』-報告会が実施されました-

2019年07月31日

7月27日(土)、新富町総合交流センターきらりにて、こゆ財団特別講座の報告会が実施されました。

 

本会は二部構成で実施され、第一部では、「地域を実験場に!宮崎県の地域教育における」と題し、株式会社リクルートマーケティングパートナーズスタディサプリ教育AI研究所等の所長や東京学芸大学で准教授を務められている小宮山利恵子氏による講演「未来を創るゼロイチ人間の育て方」や同氏と本学の市村助教との対談・鼎談「地域を実験場に!宮崎県の地域教育における可能性」が行われました。

小宮山氏の講演では、子どもの教育環境格差の問題やAIの発展等をはじめとする世界で起こっている教育に関する動きをご紹介いただいたうえで、これからの学びはどうあるべきか、イノベーション(革新)“ゼロイチ”を起こすためには、既にあるものと多く接し、それらを新しい情報に更新していくことが必要であるといった考え方等が示されました。20190727_001.jpgまた、その後の小宮山氏と市村助教との対談・鼎談では、それぞれの立場から、地域教育を含んだ教育全般についてお話しいただきました。

自分が何を好きで、何ができるのか、それらの情報を棚卸した上でその気持ちを殺さずに育てて発信していくことの重要性や、大学生として考えることができる(“問い”を自ら立てられる)ようになること、さらに、知識偏重はよくないが他人の体験を疑似体験できるという読書の利点を生かし、実体験とのバランスを取りながら、様々な知識を蓄えていくことが必要であるといった意見交換がなされました。

最後に、それらの教育(学び合い)を行っていくうえで、地域というフィールドは効果的であるので、一部地域では崩壊しつつある地域を再評価して、盛り立てていくことの重要性が説かれました。20190727_002.jpg

第二部では、「宮崎公立大生が考える「いつか帰ってきたくなる街づくり」」と題し、本学学生がこの3カ月間学んできたことの報告会と、その報告を受けてのワークショップ「帰ってきたくなる街のためにできること」が実施されました。

報告会では、学生たちが3グループに分かれ、6月に参加したこゆ朝市の経験やこれまでの講座での学び合いを通じて、それぞれが考えた「いつか帰ってきたくなる街づくり」について、寸劇を交えながら報告がなされました。

あるグループは、“会いたい人がいる”ことが帰ってきたくなる街づくりに重要であるという仮説を立て、若者や年配の方が交流することのできるコミュニティ形成の場を作ってみてはどうかと考え、その一例として、盆踊りを活用してはどうかという提案がなされました。20190727_003.jpgまたあるグループは、こゆ朝市の訪問客に子どもや年配の方々が多い点に着目し、人の温かさを感じることができれば、またそういった場所があれば、帰ってきたくなる街になるのではないかと考えました。

20190727_004.jpg最後のグループは、政府の統計調査を基に、地方への移住希望者が一定の割合でいるにも関わらず、それを阻害する要因は何なのか検討しました。彼らは、自分たちが計画して参加者を募り、実施する予定だった新富町にある富田浜のアカウミガメ保護の大切さを知るためのツアー(残念ながら台風接近のため中止)の経験を通じて学んだ、「知らない」という点に焦点を当てて報告が行われました。そして、帰ってきたくなる街づくりのためには、まずはその街について知ってもらうこと、そしてその場所に足を運んでもらうことから始めるべきであるという考え方等が示されました。

20190727_005.jpg最後に、学生たちの報告を受け、報告会出席者全員が4名程度のグループに分かれて、帰ってきたくなる街づくりのためには、どういった要素が必要であるか、また、それらをどのように作り上げていくべきか考えるワークショップが行われました。

 

今回の講座を通じて、学生たちは地域貢献に寄与する方々からお話を伺い、自身がその地域に足を運び、実際にそこで起こっている事例を基に、学修を深めていきました。この講座を通じて得ることのできた貴重な経験や知識を、今後の学生生活や自身の将来の進路決定に生かしていくことが期待されます。20190727_006.jpg

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