国際交流

留学体験記<公費派遣留学>

カピオラニ・コミュニティカレッジ(米国)<2022年8月~12月>
池見亜嵐さん(メディア・コミュニケーション専攻)

ハワイでの留学生活約5ヶ月間は長いようであっという間に終わり、留学内容もかなり充実した内容であった。K C Cでの16週間のFall Semester ではE S O L94という留学生向けの英語の授業とH O S T101という観光に関する授業とH W S T100というハワイの歴史や文化に関する授業の3講義を受講した。E S O L94では英語の中でも主にライティングについて学ぶ講義であった。宮崎公立大学でもライティングに関する講義はあるが、E S O L94では4個のライティングのフォーマットについて学ぶ他、1文21文字以上・文法やスペルミスのない文章が全体の40%以上でなければならないなどのルールがあり、留学中はライティングの勉強に最も時間を費やした。また、ライティングに加えて毎週月曜日には単語と文法に関するテストがあったが、80%以上取らないとスコアがもらえないため、毎日授業前後に図書館で予習復習を徹底した。この授業で興味深かったことはライティングのテーマとしてハワイの環境問題について学べたことだ。ハワイにおけるプラスチックごみ問題や二酸化炭素の排出・地産地消などについて深く学び、これらのテーマに基づきエッセイを書くので、書きながらさらに理解を深めることができた。特にハワイにおけるプラスチックごみ問題に興味を持った。ハワイでの食品販売業者がプラスチック袋やプラスチック容器をテイクアウトの際に提供することが禁止されていたり、特にワイキキやアラモアナといった観光客が密集する場所ではゴミ箱が全てのバス停に設置されているおりポイ捨てを防ぐなどの取り組みがされている。日本ではプラスチックごみに対する取り組みをしているものの、ハワイにはまだまだ及ばないことを知ることができた。

H O S T101では観光学について学んだ。観光学の入門編であったため、飛行機・クルーズ・ホテル・レストラン・アルコール・カジノ・テーマパークなど幅広い分野を学習することができた。また、講師がハワイの一流ホテルで長年働いたことがある方だったため、先生のハワイのホテルで働いた経験ならではの話を多く聞くことで、観光に対して非常に興味を持ちやすい授業であった。授業は座学とアクティビティが半分ずつで、アクティビティではグループで協力しながら発表したり、ワークシートを作成することがメインであった。しかし、カジノを学ぶ授業では授業時間全部を使ってグループでポーカーを楽しむなど授業内容がユニークで非常に面白かった。この授業では教科書の内容を毎週20ページほど予習することと、教科書の内容から定期的に行われるテストに最も苦労した。特に、期末テストでは教科書約270ページ全てが範囲で100問の内容であったため、対策に多くの時間を要したが、勉強の甲斐もあり満足のいく成績を取ることができた。

H W S T100ではハワイの成り立ちやハワイ語などのハワイ文化を学んだ。この授業は基本オンラインで座学を学び、月に1回ほど対面でワイキキツアーやイオラニ宮殿見学などのアクティビティが実施された。先生はハワイ人で授業中にウクレレを演奏しながら歌ったりするような気さくで優しい方だったので、授業を楽しみながら学習することができた。印象に残った内容はKCCのキャンパスに実際にハワイの植物が育てられているスペースに行き、草引きをする体験である。この体験を通して、ハワイ語の"AINA"という言葉を学習した。意味は土地・地球である。ハワイで育った方でKCCの植物管理の方がこの言葉を丁寧に説明してくださったほか、初めて草引きをしてハワイの植物がきちんと育つように管理することがどれほど大変かを知ることができ、ハワイの人々が土地をかなり労って大切にしている "AINA"を少しでも理解することができ、良い体験になった。

今回のハワイ留学で身についたものはどんなことにも自分から挑戦する力だ。留学先では人間関係を一から作らなければならないため、学校内でも学校外でもとにかくたくさんの人に話しかける必要があった。ハワイで所属したコミュニティの中でもバレーボールのコミュニティに参加できたことが最も印象に残っている。日本人半分外国人半分ほどのコミュニティであり、毎週土曜日にカピオラニ公園でバレーボールを行なっている。英語を現地の人たちと話すことで語学力の向上につながるほか、他にバレーボールを行なっている場所を紹介してもらい、ビーチバレーをしに行ったり体育館のバレーに行くことで人脈が広がる他、バレーボールが元々好きだったので学校の勉強の良い息抜きになった。また、日本人の方もいることで、ハワイでの生活についてたくさんの情報を得ることができた。カピオラニ公園でバレーボールをしているメンバーで11月には芝生バレーの大会に出たり、バーベキューをしたりとイベントを楽しむことができた。また、ホノルルマラソンに挑戦したことも留学で挑戦して良かったことの一つだ。友人がマラソンに出れなくなり、代理で登録することができたので急遽2週間前に挑戦を決意した。今まで最長10キロほどしか走ったことがなく不安でいっぱいだったが、カピオラニ公園でバレーボールを一緒にしている方に何度も練習に付き合っていただきアドバイスをいただいたおかげで無事に完走することができた。走る前は完走できないと決めつけて弱音を吐いてばっかりであったが、本番では練習の成果を出し目標タイムの6時間を切って完走することができた。ホノルルマラソンに参加したことで、どんなことでも最初からできないと決めつけず挑戦することが重要であることを学ぶことができた。

最後に、この留学では公費派遣として選抜してくださった宮崎公立大学に感謝している。円安とコロナ禍で金銭的にかなり苦しかったため、学費や生活費、渡航費まで援助してくださった大学には本当に感謝している。K CC留学の準備をしている際に実際に行かれた先輩方が既に卒業しているほか、留学の情報がほとんどなく、留学準備で苦労したので、来年以降後輩たちが安心して留学を楽しんでもらえるよう、積極的に相談に乗ったりアドバイスをしていきたい。また、オープンキャンパスで自らの留学体験を話すことで、高校生に公費留学だけでなく宮崎公立大学自体に興味を持ってもらえるよう尽力したい。

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