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研究活動
2025年7月16日公開(2025年7月16日更新)

座る時間が長いと血管の拡張能力が低下する? 室温調整だけでは不十分!

 本学の田川 要 講師(専門:運動生理学、循環生理学)が、筑波大学の藤井 直人 准教授との共同研究の成果発表として「長時間の座位は周囲の温度によらず皮膚血管拡張能を低下させる」をプレスリリースしました!
 プレスリリースの本文はこちらからご覧ください。
 研究成果の要約は下記に記載しておりますので、ぜひご覧ください!!

研究発表の要約

 最近の研究で、「長時間座りっぱなし」でいると、体の表面、特に腕の皮膚の血管の広がる力(血流の調整機能)が弱くなることが分かってきました。これは、将来的に心臓や血管の病気につながるおそれもあります。
 今回の研究では、大学生12人を対象に、エアコンなどで室内温度を25℃に保った場合と、18℃と35℃を交互に繰り返すような環境で、それぞれ2時間座ってもらい、腕の血管の反応を調べました。その結果、どちらの環境でも「長時間の座り姿勢」が血管の拡張する力を弱めることが確認されました。一方で、冷たい温度と暖かい温度を交互に当てても、この変化を防ぐことはできませんでした。
 つまり、エアコンの温度調節だけでは、長時間の座りすぎによる血管機能の低下を防ぐのは難しいということです。今後は、もっと直接的に皮膚を冷やす方法(冷たい水や冷却スプレーなど)を使って、血管機能の低下を防げるかを調べる予定です。
 本研究は、健康のために「座りっぱなしを避けること」の大切さを生理学的な視点から明らかにしました。とくに、室内で長時間過ごす方は、こまめに立ち上がったり、身体を動かすことを心がけましょう。