前期開講科目「ボランティア論」(担当 川瀬教授、梅津准教授)を履修している学生が、8~9月にかけて行った30時間以上のボランティア活動についての報告会を開催しました。ボランティアを行った学生は、各自、レポートを作成して、それを基にボランティア団体の方々の前で発表を行いました。レポートは、「問題意識」「活動内容」「発見・感想・反省」「今後の展望」についてまとめています。
担当の川瀬教授です。右はトップバッターで発表をした田中くんです。
田中くんは西池小学校でのサマースクールの補助、宮崎県肢体不自由児・者父母の会連合会主催の「第39回在宅障がい児・者療育キャンプ2012」、そして、えびの市東内竪公民館でのパソコン講習会と3団体でのボランティア活動を報告してくれました。
田中くんはネットワーク演習(辻ゼミ)に所属しており、情報の教員免許取得を目指しています。その中で、大学での勉強や教育実習だけでは不十分だと考えるようになりました。もっと多様な場面や年齢層の方々に教えてみることで今まで気付いていなかったことや新しい教え方を発見できるのではないかと思ったようです。そのためにも、今回のような社会貢献活動を通して、地域の方々にパソコンの知識や操作を教えることは非常に貴重な機会であると考え、活動に参加したそうです。
今回の活動では、えびの市の東内竪公民館に二週間に一回のペースで行って、パソコン講習会を開催しました。講習会では、USBフラッシュメモリの取り外し方やインターネットでのキーワードの検索方法、画像の保存・編集、Wordの表の作成を中心に教えていました。
高齢者の方が中心のため、参加者が興味を持って楽しく勉強できる内容を考え、途中でおこる可能性があるハプニングまで予想してました。
最後に、田中くんは、「ゼミ活動で高齢者や障がい者、子供たちと関わる場面が多く、ボランティアをしていく中で培ったコミュニケーション能力をいかして早く打ち解けていきたい。これからもボランティアの機会があったら積極的に参加していきたい」とまとめていました。
湊さんは、ひむかかるた大会、UMK24時間テレビ、福岡市東部動物愛護管理センターにボランティアに行ってきました。
動物好きである湊さんは、愛玩動物の殺処分という難しい問題に取り組みました。殺処分自体には一定の理解を示しつつも、ただ漠然と動物が処分されるのを諦めるのではなく、少しでもその数を削減することは可能なのではないかと考えました。今回ボランティアに訪れた福岡市東部動物愛護管センターでも、殺処分を行う一方で、多くの命を救うために収容動物を譲渡可能な状態へ育てたり、新たに不幸な命が増えないように啓発や教育活動を行っていると発表がありました。
今回のボランティアを通して、積極性、行動力を身に付けることが出来たようです。さらに、これからの学生生活でも様々なことに挑戦をして今回身に付けた力を高めていきたいという前向きな姿勢がみえました。
向井くんは、ひむかかるた、えれこっちゃ宮崎、戦争を語り継ぐ会にボランティアに行ってきました。発表は、戦争体験を語り継ぐ会の活動内容を説明している様子です。
戦争体験者の高齢化に伴って、生の話を聞く機会が減ってきている現状や平和教育、また、マスコミなどによる偏った見方だけで語り継がれているのではないかという点などについて問題意識を持っていて参加したそうです。実際の活動としては、特攻基地の事実確認のため、元特攻隊員に取材を行ったり、展示会の資料整理・設営を行ったりしていました。
向井くんが一番心に残ったのが、宮崎特攻基地慰霊碑取材と宮崎空襲の話で、慰霊碑の周りに刻まれた遺詠や遺書に感銘を受けていました。また、宮崎空襲の話では103大講義室が当時は防空壕であり女子児童が犠牲になったことや宮崎公立大学の前は宮崎大学教育学部、さらにその前には宮崎女子師範学校とその付属学校があったことなど長い歴史についても学んでいました。
今回のボランティア活動報告会には1年生も見学に来てくれていました。ぜひ、次年度「ボランティア論」を履修しましょう。
以下は、学生がボランティア活動をした団体です。(敬称略)
○西池小学校サマースクール補助
○第39回在宅障がい児・者療育キャンプ2012(宮崎県肢体不自由児・者父母の会連合会)
○えびの市パソコン講習会
○ひむかかるた大会
○24時間テレビ(UMK)
○福岡市東部動物愛護管理センター
○えれこっちゃ宮崎
○戦争体験を語る会
○ドマンナカクエストⅥ ※10月21日に延期になりました。
○ かあさんの家「霧島」(ホームホスピス宮崎)
○街市(宮崎商工会議所)
○宮崎市適応指導教室(小戸教室)
○グリーンバード
○学生選挙ボランティア
○霧島児童館
○特別支援学習(大淀中学校、生目台西小学校)
○うみがめのたまご
学生を受け入れいていただきました団体の皆様には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。