晴れ間がなくてもマフラーや手袋がいらない日が出てきました。宮崎の春はもうそこまでやってきています。あなたの街ではいかがですか? 今回の花金は企画総務課のタナベがお届けいたします。
2月20日、本学交流センターの和室において、茶道部による「卒業茶会」が行われるという情報を入手し、早速お邪魔してまいりました。「卒業茶会」は、卒業を控えた4年生部員を見送る毎年の恒例行事で、後輩のお点前で在学生活を振り返りながら楽しいひとときを過ごすものだそうです。
私も昨年度まで学務課国際交流担当として、茶道部の皆さんには大変お世話になりました。そこで、卒業茶会に突然現れた私はさらにご無理を申し上げ、茶道部4年生の皆さんにお話を伺う時間をいただきました。
4年間を振り返り「茶道部が大学生活の幹となっていた」と元部長の柳田さん。英語が好きで勉強を続けていましたが、外国人と話すときに日本について何も語れないことに気づきました。そして、MMUに日本文化を学べる場として茶道部があったため、入部を決めたそうです。
島岡さんも同じく日本のことを勉強しようと思い、高校時代から練習していた茶道を大学でも継続することに。6年以上積み重ねてきた甲斐もあり、「裏千家上級」の資格を取得するに至りました。
元々茶道に興味があった東木場さんは、友人の誘いがきっかけで茶道部の見学に行ったことが始まりでした。当時の先輩等、雰囲気が良かったこともあり入部を決めたそうです。
「ミーハーなんですけど…」と切り出した若松さんは、茶道をしている人の姿を「かっこいい!」と思っており、普段なかなか関わることがなかったこの憧れの世界に飛び込んだとのこと。
こうして、それぞれの動機やきっかけを通じて入部した茶道部でしたが、学んだのは茶道の作法だけではありませんでした。 「スポーツクラブのように試合や大会がないので、自分たちで練習の成果を披露する場を作っていかないと」。指導者である裏千家の小牧久芳先生は茶道の取り組み方について語ります。
小牧先生の指導の下、日々の練習場である交流センター和室を飛び出し、地域の学校から本学事務局まで様々な場所でお茶会を開催してきました。(関連記事はコチラ)
また、毎年恒例となっている凌雲祭(大学祭)での茶会では、茶杓やテーブル、お碗の製作や、テーマに沿ったオリジナルお菓子の開発等、おもてなしの心をDIY精神(※)の限りを尽くして多様な形で表現。「凌雲祭は色々と準備が大変でしたが、日頃の練習の成果をご披露でき、また、学生をはじめとして多くの市民の方とお茶を通して交流でき、貴重な経験になりました」と島岡さんは語ります。
(※DIYとは、Do It Yourselfの略で、「(何事も)自身で作る」という考え方を表します。)
こうして、大変精力的な取り組みを続けてきた茶道部員の4人。茶道部に入ってよかったことを問われると、「茶道の練習ができたことはもちろんですが…『挑戦する姿勢』が身につきました!」と全員が口を揃えました。
周辺地域だけでなく国外でも活躍されている小牧先生から「教員時代からお茶をはじめ、それが自分のアイデンティティになりました。今は、自分で持っているものを自分に留めておくだけではもったいない、という思いで様々な活動に取り組んでいます」とご自身の経験をお話しいただきました。茶道部員の4人は、学業のみならずこうして課外活動にも積極的に取り組んだことで、小牧先生のアクティブな姿勢が身につき、大学生活という貴重な時間をより充実して過ごせたのではないでしょうか。
最後に柳田さんにメッセージを、とお願いすると「人生、一歩踏み出すことが大事です! 私も茶道部への入部という一歩を踏み出したおかげで、その後の進路まで大きく変わりました! 皆さん、ぜひ宮崎公立大学に入って、茶道部へ入部してください!!」との言葉が。最後まで宣伝・勧誘をしていただきました。さすが部長!
来週は一般選抜入試の第一弾「前期日程試験」が実施されます。これから社会に飛び立つ4人のように堂々と成長できるこの環境へ、夢をもって入学していただければ大変幸せです!
今回取材をお引き受けいただいた島岡さん、東木場さん、若松さん、柳田さん、ご卒業おめでとうございます。そして、小牧先生をはじめ茶道部の皆さん、取材にご協力くださりありがとうございました!