平成31年2月22日(金)第445号『宮崎公立大学の校章について』

皆さん、宮崎公立大学の校章を知っていますか? デザインの意味を知っていますか?

最近は、本学のパンフなどコミュニケーションマークの使用が多いため、なかなか目につかないかもしれませんね。

宮崎公立大学校章は、「宮崎公立大学校章及びコミュニケーションマークに関する規程」において、校章の形状、色、使用できる者等が定められていますので、詳しくは上記規程をお読みください。

今回は、校章のデザインの意味等について少しでもわかっていただければと思い、校章の制作意図と制作時のこぼれ話について書いてみました。

■校章の制作意図

宮崎市の花木であるシンボルフラワー『つばき』をモチーフに躍動感ある線や図形により構成しました。

魅力ある大学、個性的な大学、地域に開かれた大学のイメージを図案に託しました。

『つばき』の7つの花弁は、

1 Camellia    (つばき)

2 Communication (情報伝達)

3 Culture    (教養・文化)

4 Creation    (創造)

5 Community  (地域社会)

6 Cosmos    (宇宙)

7 Cooperation  (協同)

を表し、『つばき』の花芯は一市六町(宮崎市・清武町・田野町・佐土原町・高岡町・国富町・綾町)を、また花芯から全方位に広がるダイナミックな動きは、国際性、情報性、若々しさ、新鮮味などを表現しています。

(※宮崎公立大学の当初の設置主体は、一市六町による「宮崎公立大学事務組合」であった。)

 

色彩は、『つばきの花』に深遠で趣のある「赤」を、『つばきの葉』に宮崎シティーグリーンの「緑」を、『学校名』には知的で品格のある「バージニア・グレー」を採用し、校章の図案との心地よい組み合わせとしています。

 

 

■制作こぼれ話

宮崎公立大学開学10周年記念誌「凌雲」の中で、平嶋義宏(宮崎公立大学 初代学長)さんが、公立大学校章の制作に際して、次のように書いています。

 

公立大学校章はツバキの花をデザインしたものです。非常に特徴のある、美しい校章です。

この基本構想も長友貞蔵(当時の宮崎市長)さんの発案で、そのデザインを東京の電通に委嘱されました。

その最終案ができたときに、私も市長室に呼ばれて、意見を求められました。事務局長の日高雅治さんを同道しました。

最終案を見ると花弁が7つになっていました。ツバキの花弁は5つが普通です。

しかし、公立大の設置に関わる1市6町をかたどった花芯に合わせた7つの花弁のデザインなので、私は異議を唱えず、それではCの字に曲げられている花弁のそれぞれに意味をもたせよう、と提案し、即座にCamellia、Communication、Culture、Creation、Community、Cosmos、Cooperationとしました。

市長さんも私の提案を喜び、かつ、私の発想に感心してくれました。

この中のCosmosについては、私は単に宇宙という意味のほかに、秩序、美しさ、栄光、の意味をこめて提案したのです。

英語のコスモスはギリシア語のコスモス由来です。ギリシア語のコスモスには宇宙のほかに前記の意味があるのです。皆さんはコスモスにこのような意味もあることを心にとめておいてください。

ちなみに花のコスモスはギリシア語のコスモス(美)に由来します。

ということで、ツバキの校章は創立者の長友貞蔵(当時の宮崎市長)さんの構想を電通がデザインし、私(当時の初代学長)が意味づけしたものです。

(宮崎公立大学開学10周年記念誌「凌雲」 抜粋)

 

皆さん、宮崎公立大学の校章について少しはわかっていただけたでしょうか。

今回は、春が待ち遠しい 事務局長 タケサコでした。