2019 年 9 月 のアーカイブ

令和元年9月27日(金)第473号『留学したことで何が身につくのか』

2019 年 9 月 27 日 金曜日

今週から後期の授業が始まり、グローバルセンターは久しぶりに学生で溢れかえっています。長期留学から帰ってきた学生は同級生や後輩と1年ぶりに再会して土産話に花を咲かせ、夏休みの間に将来について考えた1~2年生が絶え間なく留学相談に訪れて来るなど、秋学期特有の「何かが始まる雰囲気」に包まれています。

 

本学の学生は、協定校への短期・長期留学を中心に、全学生の6割近くが何らかの留学を経験します。留学とは、学生にとっては勉強や異文化経験というチャレンジですが、費用を負担する保護者の方にとっては〈教育投資〉としての意味をもちますので、時々「留学することで何が身につくのでしょうか?」という質問を受けることがあります。政府主導で「グローバル人材」の育成政策が推し進められていることもあり、留学は前途有為の人材になるための教育機会としてとらえられる風潮があるのでしょう。

 

学生によって留学プログラムの内容や異文化経験がもつ意味は異なるので一概にはいえないのですが、私が毎年留学を経験した学生の土産話を聞くなかで、最も中核的な成果は「自分のことを他者に語れるようになること」なのではないかと感じています。

 

帰国した学生に「どうだった?」と尋ねると、堰を切ったように多くのエピソードを話してくれます。それは多様な文化的背景を持つ人々との豊かな交流であったり、労働やライフスタイルに関する日本との大きな差であったり、価値観が異なるがゆえに生じるコンフリクトであったり、今だから笑えるけど深刻だったトラブルであったり、実にさまざまです。話を聞いていて、「留学前からこんなに上手に話す学生だったっけ?」と驚くことが多々あります。

 

しかし、ただ話のネタを探すだけなら外国に行く必要はありません。なぜ留学を経験した学生の話が面白いのかというと、彼/彼女たちが各国共通の社会問題や国際関係の文脈を理解したうえで、日本の政治経済の問題をそこにしっかりと位置づけることができており、いわゆる〈大人としての会話〉ができるようになっているからです。

 

多国籍な環境で留学する学生は、日本に関するニュースが国際的に報じられたときに、そのコミュニティーで最も日本に精通した人間として説明を求められます。ある学生は、ベトナム人技能実習生の問題が報道されたときに、ベトナム人留学生の友人から血相を変えて「これは本当なのか?本当に日本であったことか?」と聞かれ、大きな罪悪感とともに自身が知っていることを説明したそうです。

 

日本国内で暮らしているとき、私たちは日々生じている社会問題に対して意見の表明を求められる機会はそこまで多くありません。逆説的ですが、日本にいながら日本とは意識的に無関係でいることも可能です。しかし、外国で留学生活を送っているとき、学生たちは「日本から来ている」という事実から離れることはできません。社会問題に限らず、日常生活のさまざまなトピックにおいて、外国人から「日本ではどうなの?」と絶えず尋ねられることになります。日本を離れることで、これまで深く考えたこともなかった自国のありようについて問われ、改めて考えることになるのです。

 

そのように外国人に対して多くの語りをくりかえすなかで、世界と自国に関する知識が豊かなものになっていき、社会で起きていることを「自分のこと」として引きつけて思考する能力が飛躍的に高まるのではないかと感じています。そして、そのような能力は「仕事に役立つ」といった狭い領域の話ではなく、人生全般を楽しく豊かなものにしてくれると思います。

 

グローバルセンターでは、留学を希望する学生を1人でも多く留学実現にまでつなげられるよう、これからも留学支援に取り組んでいきたいと思います。

 

以上、本日期限の留学奨学金の添削指導のため珍しく花金でボケる余裕のなかった(悔しい)グローバルセンターのコバヤシがお送りしました。

令和元年9月20日(金)第472号『もうすぐ夏が終わる・・・』

2019 年 9 月 20 日 金曜日

もうすぐ夏が終わりますね。

宮崎の夏はもう少し続きそうですが、本学学生は「夏休み」が終わります。

 

夏休みは何をしていたのか、聞いてみたかったのですが、

本日(原稿執筆日)の図書館来館者数は、この夏2番目の少なさで、

来てくれている希少な学生のみなさんは、貸出返却の手続きをして、立ち去っていきます。

 

そこで、7月19日掲載の“花金”第464号『夏が来ますよー』の著者にご許可をいただき、

その後の動向をインタビューしてきました。

 

まずは、A先生。「プロジェクトキャンプに行きます」と夏休みの予定を語られてましたので、聞いてみました。

 

A先生:行ったよ!

質問者:『プロジェクトキャンプ』って何ですか?

A先生:「全国高校生マイプロジェクト」のスタートアップキャンプに

卒業生に誘われて、行ってきました。

(詳細をお話ししてくださいましたが、省略させていただきます。)

質問者:何か思い出に残る出来事は?

A先生:でっかいアリがいた!!

質問者:蟻ですか!噛まれませんでしたか?

A先生:キャンプって言ってもね、テントではなく…(と説明されました。)

質問者:私、中学生の時に、それこそキャンプで、蟻にくるぶしの下、アキレス腱あたりを噛まれて、次の日の登山がつらかったのを思い出しました!

A先生:…、でね…(後略)…

 

と、突撃インタビューかつ、話を脱線してしまいましたが、快くお話しくださいまして、

最後に一言ご感想をいただいたきました。

「高校生すごいな!!」

 

その他、この夏の思い出をお伺いすると、その道中について語ってくださいました。

 

A先生:何が驚いたって、高速バスに乗ったんだけどね、

高速道路上で降ろされたんだよ!!

高速道路上にバス停があって、そこから徒歩で一般道に下りていくの!!

質問者:九州では何カ所かありますよね。

A先生:そうなの?私、初めてで!!

(その後の交通手段が気になりましたが、問題なく目的地に到着されたようでした。)

A先生:…それにしても、よくわかったね。私がA先生って!(笑)

 

 

つづきまして、B先生かC先生かのどちらか分かりませんが…

 

質問者:論文何本書かれましたか?

BorC先生:20本書きましたよ~(笑)

質問者 :(笑)

BorC先生:…いやいや、ひたすらコレですよ!

(目の前にある分厚いファイルを叩きながら)

この仕事が多すぎて、書けそうになかった。

20本に届かなった・・・ということに・・・(しておきます。)

 

残念ながら、もう一人の「論文●本書く」とおっしゃった先生はご不在のため、

結果を確認できませんでしたが、お三方とも忙しい充実したを過ごされたようです!

(あえて「夏休み」とは申しません)

 

最後にMr.常夏ゴトウさん。留学生到着直前とのことで、簡潔に話してくださいました。

Mr.常夏ゴトウさん:中国からの留学生4名(半年間2名、1年間2名)

 

以上、夏のご予定のその後を追ってみましたが、いかがでしたか。

有意義な夏休みを過ごされたであろう学生のみなさんがキャンパスに戻ってくるのが楽しみです。図書館にも来てくださいね。

 

今回ご登場の教職員全員、「写真はNG」とのことですので、

この夏、私がハマってしまったものを載せておきます。

夏休みは、(時間を見つけては)ひたすら、弾いていました。

「令和」になって四十の手習い(40歳ではありません!)を始めた図書館ヒガシでした。

令和元年9月13日(金)第471号「宮崎公立大学のFD活動」

2019 年 9 月 13 日 金曜日

後期の授業開始まで、残すところあと1週間ほどとなりました。

授業だけではなく、履修ガイダンスやテキスト販売、履修登録変更などなど、「忘れていました」「アルバイトがあって行けません」では済まされない、大事なものが続きます。学生の皆さんは、そろそろ【夏休みモード】から【学業モード】へ切り替えて、万全の状態で後期のスタートダッシュを決めてもらえればと思います。

 

ところで、前回の花金では、夏休みの期間も、大学が実はいろいろな業務を行っていることが紹介されていました。

今回の花金も、その一つとして「FD活動」を紹介したいと思います。

 

FDとは、Faculty Development (ファカルティ・ディベロップメント)の略称で、教員が授業内容・方法を改善し、教育の質を向上させるための組織的な取組を指します。その内容は極めて広範にわたりますが、具体的な例としては、授業方法についての研究会の開催、新任教員のための研修会の開催、教員相互の授業参観の実施などが挙げられます(2005 年1月 中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像」答申より)。

 

宮崎公立大学におけるFD活動は、開学以来、数度の改組を経て、FD部会という学内組織が担当しています。主な活動内容は、学生への授業アンケートの実施、FD研修会の実施、学外研修への参加、新任教員へのガイダンス、研究活動への支援体制の充実・強化などです。

 

こういったFD活動の一環として、残暑がまだまだ厳しい9月10日(火)、「FDに関する意見交換会」を開催しました。

 

「FDに関する意見交換会」とは、その名のとおり、FDに関連するテーマをいくつか設定し、教員が意見交換を行うものです。

各教員がこれまでの教員生活で得た経験やスキル・テクニックだけでなく反省点なども持ち寄って共有することにより、短期的には後期授業の、長期的には大学全体の教育の質を向上させることを目的としています。

 

当日は、FD部会長の挨拶と趣旨説明の後、テーマごとにグループに分かれ、約1時間、意見交換が行われました。

 

FD部会長による挨拶

 

意見交換の様子①                 意見交換の様子②

 

 

意見交換の様子③                 意見交換の様子④

 

次に、各グループの進行役が、グループで出た意見を発表し、全体で共有しました。

発表の様子

 

「FDに関する意見交換会」は、他の教員との情報交流を行うことによって、様々な気付きを得る機会になったと思います。

 

宮崎公立大学では、これからもFD活動に積極的に取り組んでいきます。

 

以上、今回の花金は、学務課アカザワが担当しました。

令和元年9月6日(金)第470号『講座のご案内』

2019 年 9 月 6 日 金曜日

厳しかった夏も終盤、少しずつではありますが過ごしやすくなってきました。

そして、夏休みも残り少なくなりましたが、

みなさんのこの夏は充実していましたか?

 

大学の事務局は、この期間にしかできないこと、例えば、

図書館では、蔵書点検、

建物は、点検や補修など、

職員は、様々な研修があります。

授業に支障がないように、この時期にまとめて行います。

様々な業務で目一杯の夏です。

 

そして、2週間後の後期授業開始の準備も、すでにもう始まっています。

その中から・・・

学外の皆様にもご参加いただける講座を2つご紹介します。

どちらも、1講座のみの受講も可能です。

高校生のみなさんも大歓迎!! たくさんのご参加をお待ちしております。

 

 

まず1つめは、定期公開講座

今年のテーマは、「令和時代の国際政治経済」

本学の国際政治経済専攻の教員4名に

財務省関係の講師を交えての講座

9月から10月の金曜18時30分スタートです。

(※画像をクリックすると大きく表示されます)

申込方法は、こちらをご覧ください。

 

 

2つめに、ご紹介するのは

高等教育コンソーシアム宮崎が開講する

コーディネート科目「宮崎の郷土と文化」

コンソーシアムに加盟する県内大学等から12名、

加えて特別講師として、河野宮崎県知事、

綾町のユネスコエコパークの河野さん、

戸敷宮崎市長の3名をお迎えし

9月から10月の土曜日に3コマずつ開講します。

(※画像をクリックすると大きく表示されます)

申込方法は、こちらをご覧ください。

今週は、ガクムカカワノがお伝えしました。