2009 年 10 月 のアーカイブ

2009年10月30日 第15号

2009 年 10 月 30 日 金曜日
去る10月24日(土)、本学にて「ホームカミングディ」と呼ばれる同窓会が開催されました。
この「ホームカミングディ」は、①本学の教員(在籍者も含む)2名による「ミニ講義」、②「総会・懇親会」の構成となっており、今年で3年目を迎えます。今年も多くの卒業生が参加しました。
熱心に聴き入る「元・公立大生」達

熱心に聴き入る「元・公立大生」達

ミニ講義では、倉先生による『「日向青島」幻想~戦前の青島絵はがき資料を中心に読み説く~』、そして、内嶋元学長による『食料生産と環境・資源』をテーマにした60分×2コマのお話を聞くことができました。
倉先生の講義では、青島の「南洋イメージ」は、人為的に外部(この場合は宮崎県外を指します)からのイメージによって構成され、実際の青島の景観にも影響を与えて現在の青島が在ることを、絵はがきなどの歴史的資料を基に話を展開されていました。

戦前の青島とは…

戦前の青島とは…

一方、内嶋元学長の講義では、地球の環境・エネルギー・資源について、自らが作成したデータをいくつも活用しながら、その危機的状況をお話しいただきました。その中で、人間が地球に「居候」していることを自覚し、その謙虚な精神を忘れないことの重要性が説かれました。
聴き入る姿は、学生時代に戻ったかのよう。

聴き入る姿は、学生時代に戻ったかのよう。

我々は、地球環境の「居候」である。

我々は、地球環境の「居候」である。

また、講義後には、向学心の強い「公立大生」ならではの活発な質疑応答が行われ、中でも、内嶋元学長と中別府現学長による、いつまでも聞いていたくなるような熱のあるやりとりが繰り広げられました。
活発な質疑応答が…

活発な質疑応答が…

繰り広げられました。

繰り広げられました。

ミニ講義後の同窓会総会では、昨年度の事業報告とともに、新たに「凌雲なな会 東京支部(宮崎公立大学同窓会 東京支部)」の発足が承認されました。今後、宮崎公立大学の卒業生が、主に関東圏で独自のネットワークを構築していくことが期待されます。本学の卒業生は関東圏にもたくさん就職していますが、慣れない仕事と環境に戸惑う社会人1年生にとっては、都会でハードに生き抜いてきた百戦錬磨の先輩達との交流は、プライベート面でもビジネス面でも大変有益なものになるでしょう。イメージとしては、NHKドラマ「ちゅらさん」の中で、沖縄県出身の人達が東京で形成したようなあたたかいコミュニティーになればいいな、と思っています。この東京支部発足を足掛かりに、今後日本各地でこのようなコミュニティーを形成していく計画もあり、宮崎公立大学の輪が卒業後もどんどん広がっていくようです。

同窓会総会の模様です。

同窓会総会の模様です。

懇親会に先立ち、ダンス部が華やかなダンスで盛り上げてくれました。

懇親会に先立ち、ダンス部が華やかなダンスで盛り上げてくれました。

息の合ったチームワークを魅せてくれました。

息の合ったチームワークを魅せてくれました。

その後の懇親会では、恩師や卒業生自身の近況を報告し合ったり、旧交を温めたりするなど、世代を超えた交流が行われました。

懇親会の様子です。

懇親会の様子です。

久しぶりの再会に、皆さん盛り上がっています。

久しぶりの再会に、皆さん盛り上がっています。

本学は学生と教員の距離が非常に近く、それは卒業してからも継続しています。この「ホームカミングディ」や後述の「凌雲祭」をきっかけに、多数の卒業生が全国各地(時には海外からも)から、宮崎に帰ってきます。

学生時代の行きつけの居酒屋での二次会での様子です。

学生時代の行きつけの居酒屋での二次会での様子です。

「そういえばあの時、この店で先生に説教されましたね。」
「あの時はお前も、まだ若かったなぁ。」
… いつまでも話は尽きることなく、終わらない夜が続くのでした。

 

それでは話は変わって、現在の公立大の様子をお伝えします。

第17回凌雲祭が、10月31日(土)と11月1日(日)の2日間、開催されます。
昨日29日(木)、30日(金)はその凌雲祭(大学祭)の準備のため、休講になっているにも関わらず、学内には多くの学生がいます。

テントを設営中です。

テントを設営中です。

前中後夜祭企画局の皆さんです。中夜祭では、お汁粉が振る舞われるそうです。

前中後夜祭企画局の皆さんです。中夜祭では、お汁粉が振る舞われるそうです。

今年のテーマは「躍新~きみにLINK~」。
「このテーマには、本来の「躍進」(以前に比べて、目立って発展すること)の意味と、
今年の学祭では、初めての試みにも新しく挑戦しようという2つの意味が込められています。
新しいことに挑戦することは、不安や疑問だらけですが、実行員一人ひとりが考え、
実行し学祭を作り上げることで、自分自身の新たな一面に気付けたり、自分の自信に
つながると考えています。
またサブタイトルの「きみにLINK」の「きみ」とは、本学学生だけでなく、当日来場
してくださった方々、学祭のために協力してくれたスポンサーのお店の方など、すべての
人のことを指しています。その方たちとの出会いを大切にし、学祭がきっかけとなって、
今後もずっと繋がっていたい(LINKしていたい)という思いからつけました。」(凌雲祭ホームページより抜粋)

実行委員を中心に準備が進められていますが、本学の凌雲祭は各種イベントの他に、ゼミの研究発表会や各課外活動団体が日頃の成果を発表するなど、大学の様々な人達が、一丸となって凌雲祭を盛り上げようとしています。

 

無数のペットボトル…何に使われるのでしょうか。

無数のペットボトル…何に使われるのでしょうか。

この凌雲祭は、地域の方々をはじめ、どなたでもお気軽にご参加いただけます。詳細については、下記リンク先をご確認下さい。
http://gakusai.miyazaki-mu.ac.jp/2009/

着々と準備が進んでいます。

着々と準備が進んでいます。

以上、今回は本学の同窓会(凌雲なな会)と、大学祭(凌雲祭)について、アラキがご報告いたしました。

2009年10月23日 第14号

2009 年 10 月 23 日 金曜日

空の様子もすっかり秋になってきました。

毎日違う、雲を見るのも楽しみな季節です。

秋の空

少し前まで、大学内にはキンモクセイの甘い香りが涼しい風と一緒にやってきていました。

どこからともなく香ってくるキンモクセイ。

切ないというか、キュンとするというか、ウキウキするというか、安らぐというか・・・

子供の頃もこの香りには出会っているはずなのに、

そのときはこんな気持ちにはならなかったですよね。

(あれ、なってましたか?)

大人になるって、きっとこういうことなんでしょうね。

(違いますね、たぶん。)

 

キンモクセイの頃、また別の秋を知らせてくれるのが

「チケット買ってくださーい!」の学生たち。

今月31日(土)・11月1日(日)に開催される大学祭『凌雲祭』で

食欲を刺激する「おいしいもの」のお店を出店する学生たちです。

 

ここ学部事務室にも、からあげ・フランクフルト・肉まんなどのチケットを手に

ちょっと「えへへ」な感じでやってきます。

 

チケットも、もちろん手作り。

 

チケット各種!

かわいい女子学生がやってきました。

ソフトテニス部のからあげチケットを手に。

ちっちゃくて、丁寧な仕上がり。

さすが女子!

 

こんがりと日に焼けた男子学生がやってきました。

テニス部のフランクフルトチケットを手に。

つながっていたチケットを、手でむしろうとしていました。

さすが男子!ワイルドです(?)

(ちゃんとハサミで切っていただきました)

 

binghamゼミは、寒くなった季節にはたまらない肉まんです。

やってきた女子学生、開口一番

「肉まん好きですか?」

「はい、好きです。」

 

どれも大好物。ですが、これはさすがに食べすぎ??

この季節と、かわいい学生たちがそうさせてしまうのです。

(はい、そうです。言い訳です。)

 

事務局へも学生のみなさんが営業活動に出向いているようです。

なかには、

「もっと元気よく声をかけなきゃ!買ってもらえないよ~」と

営業に関するアドバイスをしている、経験豊富な事務局職員も。

そしてそのあとは、

「○○さんならきっと買ってくれるよ、行ってみたら?!」

との耳寄りな情報まで。

 

この時期はなんとなく、コインケースにたくさんの100円玉を

ストックしておいてしまうツエでした。

 

空といちょう

凌雲祭まであと少し。

学生たち、みんながんばっています!!

ぜひみなさんも、当日はお腹をすかせていらしてください!

2009年10月16日 第13号

2009 年 10 月 16 日 金曜日

秋真っ盛りです。この季節になると、部活動を引退してセンチメンタルになる高3生も多いのではないでしょうか。いつも暗くなるまで部活に打ち込んでいたのに、夕陽がさす頃に帰宅する違和感。僕も高3の秋にラグビー部を引退した時は、1週間ほどもぬけのからの様でした。

 

大学の桜の木も枯葉が増えてきました。

大学の桜の木も枯葉が増えてきました。

凌雲祭に向けて、準備も着々と進んでいます。

凌雲祭に向けて、準備も着々と進んでいます。

 

そんな受験生の皆さんに紹介したいエピソードがあります。

 

 

今日、仲の良い学生が久しぶりに図書館にやってきました。彼女はつい最近までカナダに長期留学していて、帰国一番会いに来てくれたのです。

 

 

彼女は自分の進路目標を達成するために、1年前にカナダ留学を決意しました。彼女の希望する職業において英語力は必須。僕は前職が高校の英語教師だったこともあり、勉強の相談にのっていましたが、お世辞にも彼女の英語力は高いとは言えない状態でした。それでも、彼女はまさしく体一つでカナダへ飛び込んで行きました。

 

 

そして今日、彼女が帰国後に受けたToeicの点数を聞いて仰天しました。なんと留学前より450点もアップ。「留学するとこんなに英語が上達するんや!?」と驚く僕に、彼女は「留学だけじゃ上がらない。私のカナダでの過酷な生活を聞いて下さいよー」と話し始めた。

 

 

カナダに着いて間もなく、ホームステイ先とうまくいかず一人暮らしを決意。しかし買い物をしようにも会話が通じず、「No Thank you」と苦笑いして帰る日々。最初の1か月間で5キロも体重が減少。これではいかんと一念発起。朝起きて学校へ行き、夜の9時まではネイティブと英語でしっかり話し込み、夜の9時から朝の4時までは自室でみっちり独学。この信じられないハードな生活を3か月続けると、劇的に英語力が向上し、会話をすることが楽しくなり、食欲も戻ってチキンステーキを食べまくり体重も復活、前述のToeicの結果へとつながったそうです。

 

 

不思議なことに、日本語で話している時も文構成がしっかりしていてわかりやすくなっていました。おそらく英語力の向上と相関があるのでしょう。

 

 

誰一人知り合いがおらず言葉も通じない外国で、ゼロから一人暮らしを始めて言葉を体得し、人間関係を構築していくということは、本当にすごいことだと思います。最初は不安で仕方なかったことでしょう。そしてその不安を克服し、英語力のみならず人間としてのコミュニケーション力全般をグレードアップさせて帰国した彼女は、とてもカッコいい人間になっていました。

 

 

彼女のこんな言葉が印象的です。

 

 

「私はカナダでたくさんの国の友達が出来て、初めて自分が日本人であることを意識しました。次はその意識が意味する内容をもっと深く探求していきたいと思います。」

 

 

コレこそが国際感覚であり、客観的な自国観の始まりだと思います。すっかり立派になっちゃって。

 

 

目標に向かってまっしぐらの彼女を見ていて、若さに対する懐かしさと羨ましさ、自分を高めるための絶え間ない努力の必要性に気付かされたコバヤシでした。そして、僕も国際文化学科を抱える大学の司書としてふさわしい英語力を磨いていこうと、固く決意するのでした。

 

 

受験生諸君、様々な苦手教科を抱えているかもしれないけど、今こそ彼女のように本気になる時だ!!来年の春、大学図書館で待ってますよー★

2009年10月9日 第12号

2009 年 10 月 9 日 金曜日

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今週水曜日(10/7)は、非常に大型の台風18号が接近!

宮崎県は直撃を免れたおかげで心配していたほどの大きな被害はなく

翌日にはところどころ晴れ間も見え、まずはひと安心。

しかし、テレビのニュースでは竜巻や川の増水など被害の様子が流されていて

かなり大きな台風だったことを感じさせられました。

 

  

ところで、台風の前日(火曜日)には後期のガイダンスが開催されました。

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後期の授業開始にあたって、

  ・履修に関する注意事項

  ・生活面に関する指導

  ・新型インフルエンザに関すること

  ・麻薬・大麻に関すること        etc

教員や事務局からのお知らせが盛りだくさんで非常に内容の濃いガイダンス。

どこからか「ふぅ~」っと一息つく学生たちの声が聞こえてきます。

学生のみなさんのことを思うと

ついついあれもこれも言いたくなってしまうのは親ゴコロ(?)でしょうか。

 

それにしても学生の数が少し足りないような?

資料も余っているし、さては・・・。

 

案の定、ガイダンス後の事務局には

「忘れてました~!」とか「知りませんでした。すいません!」と

やってくる学生が数名。

「ちゃんと出なきゃダメだよ!」とたしなめつつも

その後はやさしくガイダンスの内容を説明する教務係。

これもまた学生のことを思えばこそ、です。

 

ちなみに事務局からの重要なお知らせは

学内のインフォメーションホールに随時貼り出されますので

学生のみなさんはくれぐれもお見逃しのないように!

掲示板にはいろいろな情報満載!

掲示板にはいろいろな情報満載!

以上、学務課代表ハシモトからのお願いでした。

2009年10月2日 第11号

2009 年 10 月 2 日 金曜日

宮崎公立大学は前期・後期ごとに科目を履修できるセメスター制を導入しているため、10月1日からは後期授業が始まり、新学期を迎えました。夏季休暇を終えた学生たちも久しぶりに友達と再会し、キャンパス内のそこここで「久しぶり!元気してた?」という会話が聞こえてきます。

 

さて、10月から後期授業がスタートしたということは、9月末で前期授業が終了したということであり、留学などで卒業時期がずれた学生のための前期卒業式が9月30日に開催されました。不詳ながら私コバヤシが段取りを任されましたので、舞台裏も含めて前期卒業式の様子をレポートしていきたいと思います。

 

平成21年度の前期卒業生は7名で、内5名が卒業式に出席するということでした。どこの大学でも同じだと思いますが、後期卒業生と比べると前期卒業生の数は少なく、式典自体も必然的に小規模になります。しかし、学生1人1人にとってみれば、前期でも後期でも大学の卒業式は人生の一大イベントです。

 

 

私が学長と卒業式の打ち合わせをした際、最初に次のことを尋ねられました。

「あなたが前期卒業式の段取りを担当する上で、どのような心構えをもっていますか?」

私は次のように答えました。

「私は後期卒業式を担当したことはありませんが、小規模でありながらも後期卒業式と同じクオリティーの式であるべきだ、と考えています。」

すると、学長は次のようにおっしゃいました。

「私もこれまで全く同じ考えで前期卒業式に臨んできました。その心構えを最後まで持ちながら、式典の準備にあたってください。」

 

 

そういうわけで、張り切って準備しました。といっても大したことをしたわけではありません。出席者の連絡調整、式典のシナリオの作成、会場に飾るお花や懇談会のコーヒー・ケーキの手配、そして会場の設営をしたくらいです。

 

会場の設営には少しこだわりました。同じ課の先輩と相談して、デスクに2枚の白い布をかけてみたり、椅子の配置をセンチ単位で調節したり(O型は本気の時だけ細かいのです)、懇談会会場の喫茶室を全力で掃除したり、ゆったり座ってゆっくり話ができるようにテーブルと椅子を並べ替えたり。

 

 

そして卒業式当日。卒業生5名がやってきました。やや緊張した面持ちで会場入りです。

 卒業生2rere

開式の辞の後、学長から卒業生に卒業証書・学位記が直接授与されました。

 学位記授与rere

 続いて、学長の告辞です。

学長告示アップrere

 

冒頭は英語・スペイン語・グジャラーティー(インドのグジャラート州で話されている言語)の3ヶ国語での挨拶で始まり、まさしくその場にいる卒業生1名1名に、そして出席できなかった卒業生に語りかけるように、心のこもった言葉が投げかけられます。この時、私は「後期卒業式と同じ姿勢で取り組む」という学長の言葉の意味を理解しました。後期卒業式の大ホールの演壇で話す時と同じ熱量で、学長はスピーチをされていました。卒業生5名も真剣なまなざしでそれぞれにスピーチの内容を噛みしめているようでした。

 

次に、卒業生1人1人からお礼のことばをいただきました。それぞれが自らの大学生活を振り返り、お世話になった先生や職員の方々への感謝、そして自らが社会で果たすべき役割についての決意を立派に表明していました。涙で途切れ途切れになる声を聞いていて、私も思わずもらい泣き。こっそり涙をふいたはずが、式に出席していた図書館長から「コバヤシさん、泣いてたでしょ?」と式の終了後に指摘される始末です。それほど、卒業生のスピーチも胸にくるものがありました。数名の卒業生が一様に「先生や職員との距離が近く、アットホームな大学で学べて良かった」と言ってくれたことがうれしかったです。

 

閉式の辞の後は、記念写真の撮影です。今週は雨続きで心配していましたが、卒業式が開催された午前中だけ奇跡的に雨がやみました。

 

 

続いて、喫茶室へ移動しての懇談会です。コーヒーとケーキをつまみながら、恩師との語らいのひと時。卒業生も涙モードを切り替えて、楽しく談笑していました。

 懇談会rere

 

以上、無事に平成21年度前期卒業式は終了し、卒業生は力強く社会へ飛び立っていきました。彼/彼女たちの活躍を心から祈っています。