2021 年 9 月 のアーカイブ

令和3年9月24日(金)第504号『Every day is a new day.』

2021 年 9 月 24 日 金曜日

2001年9月。21世紀最初の年に、その大事件は起こりました。

 

2001年といえば、現在、大学生である皆さんの多くが生まれた年です。当時、大学生だった私は、各国首脳がマスメディアを介して緊急声明を発信している瞬間、(表現は悪いですが)現実が映画を超えた瞬間を見逃さぬよう、食い入るようにテレビを観ていました。

2001年9月11日に起こった米国同時多発テロは、かつてない手口、かつてない規模で、私たち日本人にとって経済や文化等、様々な面で身近な存在である米国に、深い爪痕を残しました。そしてそのことは、世界中の人々に多くの衝撃を与えるとともに、米国全土の空港が封鎖されたことで、日本人を含めた多くの外国人も米国に取り残され、決してテロはニュースや映画の中だけの出来事ではないと思い知らされることとなりました。

 

そして、10年後の2011年3月、今度は日本で、大災害が起こりました。

 

2011年3月11日、日本において、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生しました。それは、日本国内観測史上最大規模の大地震であり、それにより、大津波が引き起こされました。

地震大国と呼ばれる日本に住んでいても、どこか他人事、世界のニュースでしか観たことのない津波という災害。それが実際に起こり得るものとして、備えておくべき災害として、東北地方太平洋沖地震は、深い悲しみとともに、多くの日本人の考え方を根本から覆すこととなった天災ではないでしょうか。

 

そして、さらに10年後の2021年現在。

 

新型コロナウイルス感染症の脅威は、今もなお続いており、その収束の目途は立っていません。

それまで当たり前だった、マスクのない世界、多くの人と人との交流。それらが一斉に、実現困難なものとなりました。

ここでも、これまでの「当たり前」が覆されることとなりました。

 

時を経ることで、それまで当たり前であったことが当たり前でなくなることはよくあることですが、特にこの20年の変化は、劇的なものであったといえるのではないでしょうか。

 

いつ、どこで、何が起こるか分からない時代。そんな時代だからこそ、助け合いの精神が必要なのではないでしょうか。

宮崎公立大学では、2015年度から古本を介した募金制度として、『古本募金(ブックループ)』を行っています。この活動を通して集められた募金は、学生支援のために活用させていただいています。こちらからその内容をご確認いただけますので、その趣旨にご賛同いただける方は、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

最後に。

21世紀には、暗いニュースばかりではありません。2010年、NASAの科学者により、これまでほとんどの生物にとって有害であったヒ素を取り込んで成長する細菌を発見した、という発表に始まり、地球外生命体が存在するかもしれないといった議論が、立て続けにありました。こういった、良い意味で常識を覆すニュースも、21世紀には多くあります。

まだまだ21世紀が始まって、20年余り。次の世紀も、その次の世紀も、そのもっと先の世紀も、より良い時代であることを祈りつつ、今週の花金は、経理係アラキがお送りしました。

 

- Every day is a new day. (Ernest Miller Hemingway, The Old Man and the Sea, 1952)

- 人間の知恵はそんなもんだって、乗り越えられる!(富野由悠季監督, 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア, 1988, 松竹)